自宅で歯みがきチェックをする方法は?
2021.10.25
自分ではきちんと歯を磨いているはずなのに虫歯になってしまった。そんな経験はありませんか?
歯科医院で歯磨きの指導を受けても月日が経つと、だんだん歯の磨き方が雑になってしまうことはよくあることです。歯磨き剤には歯を強くするフッ素や病原菌の殺菌成分、その他の薬効成分が含まれているので使用した方が良いのはもちろんですが、ミントなどの味がついていて口腔内がスッキリするので、適当に磨いてもきちんと磨けたような錯覚を起こしがちです。
そこで、自分の歯がきちんと磨けているかどうかを自宅で簡単に調べる方法があります。それはカラーテスター(図1)を使って歯垢(プラーク)を赤く染めて、磨けていない部分をはっきりと見えるようにすることです(図2)。使い方は簡単で、カラーテスターの錠剤を口の中で噛み砕いたあと、水ですすぐだけです。赤く染まった所が歯垢(プラーク)の付着している部分なので、色が落ちるように磨けば歯垢がきれいに除去されたことが分かります。
歯ブラシだけでは色が落ちない歯と歯の間は、デンタルフロス(糸ようじ)や歯間ブラシなどの補助清掃用具を使用すればきれいになります。
また、手鏡だけではよく見えない歯の内側(舌側面)をチェックするには、デンタルミラー(図3)を使うと良いでしょう。
カラーテスターやデンタルミラーは歯科医院や薬局などで簡単に入手できますので、これらを用いて定期的に歯みがきチェックをしてみて下さい。
図1 歯垢を染めるカラーテスター
図2 染め出し前と染め出し後
図3 デンタルミラー

森田 誠(もりた まこと) 山手通り歯科 院長
東北大学卒業後、仙台市内の歯科医院に勤務。その後、新宿区の元日本接着歯学会副会長が在籍する歯科医院で8年間勤務。その間、鶴見大学歯学部歯科補綴学第二講座に所属し学位(歯学博士)を取得。
日本歯科審美学会、日本顎咬合学会、日本補綴歯科学会、日本接着歯科学会、日本歯科保存学会に所属し、なるべく歯を残し、美しさを追求することに精進する。その結果、数多くの著書を手掛け、長きの臨床と研究により接着性・審美性に優れた「接着修復治療」を実践。現在、中目黒で開業し日々精度の高い治療を行っている。
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