歯周病の歯肉と健康な歯肉はどう違う?
2020.1.27
歯周病とは歯の周囲の組織(歯肉、歯槽骨)が徐々に破壊されていく病気です(2018年8月コラム)。しかし病気といっても痛みを伴うことがほとんどなく進行するので、ご自身が歯周病であることを自覚している方はそれほど多くはいらっしゃいません。
そこでご自身が歯周病になっているかどうかの簡単な自己診断の項目を以下の表に示しますので、チェックをしてみて下さい。
歯周病の歯肉 | 健康な歯肉 |
---|---|
歯肉が赤い | 歯肉が淡いピンク色 |
歯肉がブヨブヨしている | 歯肉が引き締まっている |
朝起きたとき口の中がネバネバする.口臭がひどくなる | 歯肉をよく見るとミカンの皮のような小さな窪み(スティップリング)が見られる |
ブラッシングをすると出血しやすい | ブラッシングをしても出血しない |
歯周病の方は、治療や予防処置が必要です。
- 1. ブラッシング指導
歯肉の状態や歯並びなどで最適なブラッシング方法が変わります。
ご自身のお口の状態に合ったブラッシング指導を受けて下さい。
歯垢(プラーク)はご自身のブラッシングで取り除くことができます。 - 2. 歯石除去
歯みがきが上手く出来ないと、部位によっては歯垢が固まって歯石になります。
歯石をそのままにしておくと歯周病が進行しますので、歯石除去が必要です。
歯石はブラッシングでは除去できませんので、歯科医院での処置が必要です。 - 3. 歯周外科など
上記で改善が見られない場合、歯周外科処置を行う場合があります。
図1 歯周病の歯肉
図1 歯周病の歯肉のイラスト
図2 健康な歯肉
図2 健康な歯肉のイラスト
監修者情報

森田 誠(もりた まこと) 山手通り歯科 院長
東北大学卒業後、仙台市内の歯科医院に勤務。その後、新宿区の元日本接着歯学会副会長が在籍する歯科医院で8年間勤務。その間、鶴見大学歯学部歯科補綴学第二講座に所属し学位(歯学博士)を取得。
日本歯科審美学会、日本顎咬合学会、日本補綴歯科学会、日本接着歯科学会、日本歯科保存学会に所属し、なるべく歯を残し、美しさを追求することに精進する。その結果、数多くの著書を手掛け、長きの臨床と研究により接着性・審美性に優れた「接着修復治療」を実践。現在、中目黒で開業し日々精度の高い治療を行っている。
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