前歯の先端が小さく欠けた時の治療法は?

前歯の先端が小さく欠けた時の治療法は?

コラム

2016.7.17

転倒したり物にぶつかったりして前歯が欠けてしまい、当院に来院される方は比較的多くいらっしゃいます。欠けた歯の大きさも、歯の先端のみの小さなものから歯の神経(歯髄)が露出する程の大きなものまで様々です。

前歯の先端が小さく欠けた場合(図1)は、コンポジットレジン図2)という樹脂を充填し、光を照射して硬化させる修復方法(図3)が一番簡易的です。ただし経年劣化によってレジンが変色し、レジンと歯との接合部が目立ってくる場合がありますので、その際は充填をやり直す必要があります。
つなぎ目を無くし審美的に良好な状態を長期に保つ方法としては、セラミックによるラミネートベニア法があります。これは歯の表面を薄く削り、薄いセラミック(ラミネートベニア)を付け爪のように表面に接着させる方法です(図4~図7)。セラミックは色調が非常に安定して劣化しませんので、クオリティの高い方法をご希望される方にはこちらをお勧めいたします。

参考までに前歯が大きく欠けた場合の対処法としては、破折片を接着させる方法やセラミッククラウンを被せる方法があります。
相談もお受けしておりますので、中目黒にお立ち寄りの際はお気軽に当院へお電話下さい。

転倒により上顎中切歯切縁が破折した症例
図1 転倒により上顎中切歯切縁が破折した症例

充填に使用するコンポジットレジン
図2 充填に使用するコンポジットレジン

コンポジットレジン充填後
図3 コンポジットレジン充填後

右上側切歯の切縁が破折した症例
図4 右上側切歯の切縁が破折した症例

ラミネートベニア接着のため唇側を薄く形成
図5 ラミネートベニア接着のため唇側を薄く形成

完成したラミネートベニア
図6 完成したラミネートベニア

ラミネートベニア接着後
図7 ラミネートベニア接着後

監修者情報
監修情報

森田 誠(もりた まこと) 山手通り歯科 院長

東北大学卒業後、仙台市内の歯科医院に勤務。その後、新宿区の元日本接着歯学会副会長が在籍する歯科医院で8年間勤務。その間、鶴見大学歯学部歯科補綴学第二講座に所属し学位(歯学博士)を取得。
日本歯科審美学会、日本顎咬合学会、日本補綴歯科学会、日本接着歯科学会、日本歯科保存学会に所属し、なるべく歯を残し、美しさを追求することに精進する。その結果、数多くの著書を手掛け、長きの臨床と研究により接着性・審美性に優れた「接着修復治療」を実践。現在、中目黒で開業し日々精度の高い治療を行っている。
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